波間を歩き京へ行く
御供はいつもの海座頭
無言で鳴らす琵琶の音に
集まり酔うは海和尚
みなみな続け宴の夜ぞ
天這う三つ首 姑獲鳥の類
先行き席取れさぁ急げ
浜辺で水虎の水弾き
余興の支度か芝衛門
釜入り綱を渡りて候
それではまるで分福茶釜
せいぜい婆に喰われぬように
朱点の童子の姿が見えて
開宴挨拶ぬらりひょん
長々終わらぬ演説に
耳閉じ煽る焼酎の
灼熱回る喉の底