タコウラガメ

夢想にふける午前二時
窓の外に風の鐘の音
薄れていく電信柱と夜の街
疑問無く受け入れた変化する世界
緑の川を泳ぐ六肢の魚群
毛玉目玉が空を飛び
地平に並ぶ無数の穴
甲羅を幾つも背負う亀
彼は僕にこう言った
『この甲羅の中にあるもの?
 それは心さ。
 壊れないよう、大事に護ってるんだ』