エンジョウ

焔柱立ち上がり
天を突く
焦がれる雲は霧散と消え
烈火に染まる天に
獣達は達観の瞳を向けている
暮れ行く世界は戸惑いも無く
正体不明の倦怠と不安
肆暦を数える混迷は
世界と人とを隔離する
焔柱の向こう
かつての街が陽炎に揺れ
翳す掌爛れ落ち
絶望の焔に罪を燃やしている
焔浄はまだ遠い