悲しみの色した不定形な心を
晒して立ち尽くす夕凪の町の坂
微かな香りは何処かの夕飯
右手にぶら下げたコンビニの弁当
悲しみにくれている暇なんてない
世界がいつでも急かして来る
「いつか」を描く自分を愛し
足元を踏み固めて行く
一人で迎える最後を目指し
超えたこの日を誇れ
潰れたビル街影を重ねて
笑った顔に違和感を覚える
階段倒れた痩せこけた猫
必死で生きていた痕跡が眩しい
新しく変わる僕 変わらない僕と
比べて手に取った望む答え
遥か遠く滲む景色
セピアの町に子供の姿
微か動くその口元は
聞こえなくてもいいさ
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