マツロ ヲ エガク マチデ

通り過ぎる人々の頚に掛けられたプレート
書かれているのはその罪状
路地裏で観察する僕はこの瞳に焼き付ける
無表情な群集の中に浮かぶ一つの感情の色
末路を描く町で僕は一人青天の紫
足元に見える呪詛の文字
それを埋め尽くす夥しい祝詞
月の裏側が見えた瞬間
全ての時間が歩みを早め
町が描く末路を実行し始める
一文字ずつ消えて行く祝詞を足で踏み押さえ
置いてけぼりの僕は見慣れた風景に響き渡る断末魔に耳を押さえる

末路を描く町で僕は一人座っていて
いつかはこの輪廻も終わると信じ
再び溢れかえる人々の頚を眺め
死を望んでいる