アノ ソラ ヲ

一人ぼっちの風景画
立ち止まった美術展
いまはもういないその画家に
共通点を探していた

瞳を閉じて影を探す
絵の中に
百年前の情景に吸い込まれそう

行けるのなら一瞬でも
この目に焼き付けるために
あの空を
見れたのなら歩いていける

留まれない時間だけ
いつまででも流れていく
いまはもうどこにいったか
判りもしないいくつの影

昔の日記を見るたびに
増えるシミ
涙の後じゃないんだと
誰に言ってるの

前を向いて足を出して
戻らぬ時を思い
あの空を
見上げ今日も歩いていく

いつの間にか減った人
周りを見れば誰もいない
だけど遠く見えた赤い陽
朝焼けだと思っていたい

日差しを浴びる全身に
心までも
洗われていく世界観に飛び込んで

色んな顔の陽がまわって
月夜の夜も好きで
あの空を
泳いでいるいくつのメロディ