ヨクジン

緩やかな丘で見上げた空
金色に輝きを放ち
波打つ草原が声を上げた時
静かに天を望む翼人
恐れを消した無我の決意
遠く沈む光輪が彼の全てを染め上げて
瞬間を待つ僕はただ俯いて
去り行く友から目を逸らした
響き渡る羽音は鐘の音のよう
命を震わすほどに草原を蹂躙した風に
顔を上げた僕に
最期の笑顔はただ眩しすぎて