カエル ヒ

幾つもの残滓が眠る土壌の上で
あと幾つの眠りを楽しめるだろう
次は目覚められるのだろうか
あと幾度目覚められるのだろうか
ぼんやりと微睡む意識
所在無くゆらゆらと伸ばした手
暗闇に追いかける命
いつか始まりの地に還るのだろう
ちゃんと笑えるかな
生きて良かったと皆に笑えるかな
笑顔に包まれて生まれたんだ
最期に笑うのは僕だけでいい
泣きながら生まれたんだ
最期は涙に包まれていたい
そして僕の残滓もまた土の中
踏み固められて一つになる