セイ ビュシュナン キョウカイ(II)

詩人が創った聖ビュシュナン
新しき身体に古き衣
また訪れる迷い子に
その門は開け放たれたまま

ただ祈り賜え
ただ贖い賜え
このビュシュナンに神は居ず
祈りの言葉が己の中に
神を創りだすだろう

さあ嘆きを
さあ嘶きを
さあ呟きを
さあ吐き出し賜え
己の神を創り賜え

詩人が残した聖ビュシュナン
絶えることなき迷い人
二度とは潜れぬその門は
今この時も開け放たれたまま

ただ笑い賜え
ただ悲観し賜え
このビュシュナンに神は居ず
己が欲するその答えを
創りし神に聞くとよい

さあ劣情の
さあ幸せの
救われることの
答えを探し賜え
己の神を探し賜え

掠れそうな声
望めば神は現れる
意中に秘めし言葉を発せ
真の心を見付けたならば
心の中に神はいる
戸惑いは最初だけ