カゼ ノ タビ

遠ざかる意識
目を閉じて見えた世界
古い町並み 丘の上
聳える巨大な石碑の下に
もたれて眠る一人の少女
石碑の向こうに海が見え
蒼い空 太陽が眩しい
石碑が蒼に凛と立ち
吸い込まれて行く石の中
少女の口が微かに動く
歌のような知らない言葉
なぜか響いたその意味は
旅の終わりを告げている
安らぎ望んで謳っている

思い出した
生まれた瞬間に見た景色
海を臨んだ港町
巨大な珠から放たれた
サンドルドから旅立った
終わりの街に辿り着くため
風の死ぬ街エンドルハ
旅の土産はこの人生