タイカ ノ サイレイ

大火の夜は毛布を巻いて
窓から街を見ているの
硝子の向こうは夏のよう
焔は世界を昼へと変えて
松明を掲げた大人達
広場の塔に焔を移し
周囲を狂気の踊りで包む
いつかは僕らも同じように
焔を崇めて火龍に願う
天を焦がせと叫んでは
聳える塔に神を見る
大火は夜を彩る光
空を包んで雨を呼ぶのさ