ゲッコウゲン

月光原に輪舞する雪のごとき蟲に
誘われ進み出る月明かりの元に
原生の草花をいにしえの風が揺らし
満ち足りた足取りは軽く夢を越える

滅びのままに生きよと
天高く月光原へ
命が廻す歴史を見つめ
その光源は蛍に似せて
青白き優しさよ
腕を広げ月光原を舞遊べ

久遠の言葉でその場を示し
狭間の世界は星海原
月光原で輪舞して
月光原に輪廻して
霞逝く魂の残した安寧
抱かれ眠る月明かりの園