夢見の丘に伝わる
巨大な神が創りし偽りの街
詩人が謳う始まりの祝詞
すり鉢のそこに立ちすくみ
命の限りと声を枯らす詩人
神なる声は彼だけに届く
偽りの生を為せと
夢見の街は九度瀬
偉大な詩人が住まう偽りの街
詩人が謳う終焉の詩篇
すり鉢の底で丘見上げ
命を絶とうと声は残り響く
詩人の魂九度瀬に刻む
今は既に古と
夢見の世界に華
偉大な詩人が望んだ終わり
華が謳う鎮魂の詩曲
すり鉢と丘埋め尽くし
命の終わりに華は咲いて薫る
九度瀬の街に咲いた華に
命を残すと世界の替わりに
新たな詩人は歌謳う
夢はもう終りだと
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