クルイ ブ ノ ハナ

刃の残像
目覚めは二つの月の下
消えない薫り 生臭く
掌に残る肉斬りの残滓
嘆けども消えぬ罪
一つの月灯りに栄えた
狂いの武の華は己と
咎無く死んだ友の名を
唱えるただ念仏の如く
今を罪を灑ぐ時と定め
己の勝手を義と偽り
誓う 命も捧げんと
心を偽に染め上げて