ヨル ノ ネイロ

戦慄の夜
銀河はもうすぐそこに在る
慄け闇夜をたたえた風を受け
時間よ留まれ軋みを上げて
奇岩に座り此岸の戯れ
霊笛奏でる陶器の指先
音色は戯夜曼鐘のよう
響きは鋭利な玻璃の欠片
匠の旋律 環に似せて
紫檀の撥に鹿の皮
ささやか爆ぜる太鼓の音
夢幻泡影弾ける様よ
彼岸の景色を目に焼き付けて