アル ザイニン

今朝の濁りは無私の極み
大河の流れは虫の企み
歯痒さを楽しむ雪の民
万能に嘆く楽園の神

終への旅路はいとおかし
三途の川の鬼貶し
可愛さ余った罪犯し
腐敗の香りは香しき

煩悩祓う百八の鐘に
魂剥がれ蛻の我が身
悟りの欠片も見当たらず
盛りの心も消え果てて
数多の神に赦しを乞うて
消えざる罪を雪がんと

無常の無情に文を切り
多難の砂岩に首を出し
奇形の詩形の微睡みに
畏敬は異径の出入口

煩悩祓う百八の鐘に
魂剥がれ消え行く心
俗世の翳りを見失い
厭世の通りは未だ見えず
数多の神に魂捧げ
消えざる罪で雪がんと