ヒバリ ト ツグミ ノ トウゲンキョウ

鏡の中で剥がれる皮膚
畳の上で焦げ付く詩句
雲雀舞う空
幽玄に染め上げて
鶫鳴く空
桃源に舞い降りて
陽射しが舞い降る明けの辰
不可視の蝶が蛾になるまで
不可視の蝶が蛾になるまで
繭玉煮詰めて糸を紡いで
和霊集めて心綴りて
万緑に染め上げた着物
羽織ったところで左前
浮き世の美醜に心残して
跪く足繁く通った社
転生の蛾に導かれ
剥がした皮膚を愛しげに
雲雀と鶫の桃源郷
桜は不粋にて
桜は華美にて
枯れ木にもたれ心穏やか
流れるように詩句を詠んで