サラバ ノ ケツイ

さらば揺れる枝葉に向け
大木の面影を見て
倒れ伏したその身になお
刻まれた生きた証

図らずも夢見に似た
あの場所を目指した道が
いまだ始まりのあの日が見え
先は霧の向こうにあり
赦されない行為だった
後悔さえこの胸の内
抱いたまま歩く先に
月はいつも微笑むだろう

さらば暮れる町並みに向け
明暗のコントラストに惚れ
陰にのまれたビルでまだ
潰されたあの日の影

黄昏た人生なんて
湖に沈めたままに
海を越える船に乗り換え
赦されない諦めなんて
絶望さえこの手の中に
携えて歩く道を
夕陽はただ染め上げていく

さらば揺れる枝葉に向け
大木の面影を見て
倒れ伏したその身になお
刻まれた生きた証
さらばボクよ昨日に向け
幼き日の思い出を見て
倒れないと心に決め
刻んでいく生きた証