ユキワタゲ

このままに雪は降り
疎らに見える地に
あるがまま育ちゆく
雪綿毛 頭に載せて

常ならぬ不可思議と
万華の丘は来る
人ならぬ身の程と
散華の時を待ち

仙道の夢なれど
命は巡りて降り注ぐ
引導の目覚めの時
全ては霧散と消えて

このままと雪に告げ
幾重も巡ってここに立ち
あるがままの世界さえ
雪綿毛 これに似る

常にあるこの場所で
万華の丘臨み
人ならぬ身をやつし
散華の時に知る

仙道の夢なれど
命は凍えて降り注ぐ
間道の祈り子さえ
幻 霧散と消えて

あるがまま育ちゆく
雪綿毛 頭に載せて